気分の不安定さやイライラ感が収まるように、まずはニューロフィードバックを開始。
脳波からは、集中が難しい様子や、気分にムラがあり、それをコントロールするのが難しい様子がうかがわれた。
10回ほどのトレーニングで本人からは「わけもなくイライラすることは減った」とのこと。
また、苦手と思う状況になると固まってしまい動けなくなるのは、過去のトラウマ体験に起因すると思われたため、折を見てニューロフィードバックに加えトラウマ治療を試みた。これまでの複数のいじめ被害の体験や、子ども時代の傷つきに対して、ホログラフィートークや催眠療法、ボディコネクトセラピーをトラウマ治療として行った。ニューロフィードバックで神経系の調整を行うと同時に、セラピーでトラウマ体験を具体的に扱った。
両親とも相談の上、夏休みには学校を退学することを決め、通信制の高校に転入。アルバイトをしたり、PCを自作するなど、自分主体の活動を始める。両親もどう関わるべきか悩んでいらっしゃったので、時折ご両親との面談も並行して取りいれた。
高3になり大学入試で苦戦を強いられ、周囲は「また固まってしまうのではないか」「身動きが取れなくなるのではないか」と心配したが、本人が自分で選択し、粘り強く挑戦を続けた結果、無事合格を果たした。ご両親のスタンスも変化し、見守りながらも寄り添う姿勢は本人に大きなサポートとなっていたように思われた。
現在は、自分のスタンスを保ちながら大学生活を楽しんでいる。その後も時折メンテナンスのために訪れている。
現在は安定した大学生活を送っている。
ニューロフィードバックでは、かなり脳波が不安定な状態で、周囲の刺激に翻弄されてしまう様子がうかがわれたため、まずは神経系を落ち着けるプロトコルを行った。
また同時に、自己免疫疾患の発症をおさえるプロトコルも組み込んだ(娘も並行してニューロフィードバックに通う)。
毎回、具体的に娘の行動についての相談があり、前半に母親本人を支えることと、具体的な娘への対応についての話し合いをし、後半にニューロフィードバックをする流れを繰り返した。
数か月後には娘の行動は落ち着きを見せ始め、その後話題は夫との関係、実家との関係、自分の育ってきた中での傷つきや考え方の癖などにおよび、その中で多くのことに気づかれていった。
脳波の状態もかなり反応がよくなり、その頃より「仕事で褒められることが増えた」「前よりパニックにならず落ち着いてやれている。前と変わったと職場の人からも言われている」と周囲からも変化がわかる程となった。また、家庭の状況も穏やかに変化していった様子で、振り返りながら「あの時は家族が崩壊の危機でした」とおっしゃっていた。
現在も、自己免疫疾患は抱えていることから、ご自分のペースで時々通われている。